外国人と仕事をすること
こんにちは。ポーズを専門につくる振付師・ワンポーズクリエイター®︎です。(※以下 OPC®︎)
皆さんは外国人の方とお仕事をする機会は多いですか?自分が使っている言語以外の言葉を使ってのやり取りは、慣れっこでしょうか。
OPC®︎の場合はたまにあります。こちらがポーズをつくり、そのポーズをとってくれる人が外国人というパターンが一番多いです。
ポーズやダンスといったような身体表現の最大の武器は、言葉を使わなくても成立するところ。
Don’t think . Just feel it ! ですな。感じてもらうことが大事、間違いないです。
ワンポーズクリエイター®︎の英語の能力は?
謙遜ではなく英語は得意じゃありません。限りなく「これゲームだよね」的な英語学習アプリはやっています。海外旅行は好きで20カ国以上行っています。あ、もう一度言います。英語は得意じゃありません。
★クイズ★振付師あるある!
Q. 振付師にとって、1番難易度が高いお仕事はどれでしょう。以下の3つの中から選んでください!※実際にOPC®︎が過去に担当した案件です
- 海外ロケで現地の女優さんに振付する
- インターナショナルスクールの子ども達にワークショップをする
- 日本の撮影現場で外国人タレント・モデルさんに指導する
シンキングタイムは、あなたが目を閉じて片足立ちポーズできる時間ですよ。
♪ ♪ ♪ ♪ ♪ Let’s make your pose ! ♪ ♪ ♪ ♪ ♪
答え発表
A. 2.「インターナショナルスクールの子ども達にワークショップをする」でした。
ちなみに難易度は、高い順から2 →1 → 3 になります。
当たりましたか?あ、まだ片足立ちポーズ中でしたか?グッジョブ。
どうしてなのか解説しまーす!
WHY「インターナショナルスクールの子ども達にワークショップをする」
難易度高の理由は、子ども特有の容赦ない洗礼があるからです。ご想像の通り!
彼らのみずみずしいその場の反応を取り入れながらも、テンポよくプログラムを進めたいので、語学力だけでなくあらゆる能力が求められます。
- 子ども⇨そもそも相手が誰であろうと、飽きたら見ない
- 興味を持ったとしても⇨わからないことが少しでもある or こちらの返しがモゴモゴ…だと見ない
- 眠い or お腹が空いたらご機嫌ナナメに。←ソウダヨネー
子ども達との時間は最高にスリリングです。そこがたまりません。
いつも鍛えてくれてありがとう!!
OPC®︎のハートの強さは君たちのおかげダヨ。
インターナショナルスクールでは日本語の使用を禁止している場合もあるようですので、日本語が通じる同士でも英語で伝えます。ここなんです!ほんのちょっとの2,3単語。OPC®︎のローな英語力ではとっさに出てこないのです…!
▶︎例
- 「Something else? Anyone?〈ほかになんかある人ー?〉」
- 「What comes out!〈何が出るかな♪〉」
などですね。そう、そうよ、大したことない2,3単語。
OPC®︎は何度もキイィとなりました。瞬発力が封じられてるよ!自分の勉強&経験不足のせいで。はい、悔しい思いをしているのは間違いなく自分のせいでした。とてもいい経験をさせてもらいました。
※関連記事:お子さんがワークショップを体験!ママの声!
↑インターナショナルスクールの保護者の方にインタビューしています
WHY「海外ロケで現地の女優さんに振付する」
次に、難しいのはこちら。どうしてでしょう。女優さんとのやり取りは動きとポーズで直接伝えられますので、英語で育つ子ども達と接する状況と大きな違いはありません。
難易度は上がる原因は、撮影現場の環境が日本と異なる点です。
- スタッフの役職名が同じでも、日本と業務の範囲が違ったりする
- 仕事に対するスタンス・責任感や時間感覚(お国柄)の差
このあたりでしょうか。いい・悪いではないですね。「あら、そうきたの!ユニークゥ!」です。きっと相手もそう思っているし。広い心とスマイルで「ユニークゥ!」合戦ですよ。
「日本人てすごいんだな…」。つい日本のハードな撮影現場と比較してしまった時もあります。そんな時は、栄養ドリンクがどうしてこんなに日本で親しまれているのか、分かる気がしましたね。
▶︎特にこんな場面で
〝現地スタッフとの打ち合わせ@机の上〟が難しかったです。
アジア圏のCM撮影での話になりますが、お互いにとって外国語である英語を使っての打ち合わせで、話すのも聞くのも一苦労だった記憶があります。
とはいえ、OPC®︎の一番の大切な仕事は女優さんに動きを伝えることですので、大きな問題はないです。
WHY「日本の撮影現場で外国人タレント・モデルさんに指導する」
3つのなかで、難易度が低いのはこちら。
本人が日本人または日本での仕事に慣れていたり、実際に日本語がネイティブレベルに近い人も多く、意思の疎通に困った経験は少なめです。
「手前味噌ですが、これ、右手であってますか」とか聞かれちゃって、もう敵わないですワ。この言葉がウケるのも本人はご存知だし。異国の土地で仕事をしているって本当にすごいです。う〜ん、プロですね◎
外国人にポーズやダンスを教える3つのコツ
英語ダメって言ってませんでしたっけ
英語が得意ではないわたくしOPC®︎が、実践している方法をお伝えします。外国人の方に動きのガイドをしたりダンスを教える機会がある方、やってみてください。
大事なことは、3つ。以下の3つの準備が大事ですよ。
ノリ・パッション・キーワード
- ノリ
ノリです。可能であれば挨拶から発揮してください。相手がやってくれたことへのリアクションは大きく。 - パッション
熱意です。何があっても伝えるよ♪の気持ち、実はちゃんと見抜かれています。 - キーワード
今回ピックアップしたいのがこちら。あなたのお守りとなります!
説明します〜
これさえあれば:キーワード
キーワードはいざという時にあなたを助けてくれます。〝ダンスに言葉はいらない〟って思っていませんか?それも本当です。けどね、言葉をちょっと見方に知ると相手をドレスアップさせることができるんですよ!
▶︎キーワード準備:これをします
ピックアップ:こちらが伝えたいこと
チョイス:相手の受け取りやすさと想像して言葉を選ぶ
例えば…こんな感じ
★かっこよくシュッとしたポーズを、英語を話すモデルにとってもらう場合
- 「Please your shape more sharp!〈もっとキレよくなりそうですよ!〉」など、話しかけるイメージを持つ
- きっと伝えたくなるであろう〈はっきり〉や〈なめらかに〉の英語〈clealy〉〈smoothly〉をといった単語を、頭の片隅に置く。または手に描く。
【注意】オノマトペでいいじゃん?
〝ふわっ〟〝ぴょこぴょこ〟〝カチコチ〟。イメージを伝えやすくするオノマトペ。物の状態や動きの質を伝えやすくしてくれるオノマトペ、私たちは大好きですよね。一見良さそうに感じますが、日本語が母国語ではない方へ使うのは注意が必要です。
彼らにとっては、その音が物体のどんな状態をあらわしているのかイメージするのが難しいので、当然からだで表現は難易度が高いです。
▶︎フランス人に伝わらなかった〝ストーン〟!
フランス人のダンサー友達と踊った時の話。
全身が床に落ちるような動きを伝えたい私は〝Down , Down〟と手を下げるジェスチャーを連発。イメージをさらに伝えるために言った言葉は〝ストーン!〟(今思うと恥ずかしい)。物が重力そのままに落ちるのをあらわしたオノマトペだと思ったんですよね。
すると彼女は〝 Stone ? I see. 〟と床でごろんと丸くなりました。いっ、石ーーー!!!そのストーンじゃあなーーーい〜〜〜〜!
たまたまオノマトペが英単語と同じだったという笑い話ですが、「Down〈下がる〉」ではなく「Fall〈落ちる〉」というキーワードを自分が伝えていたら良かったんですね。彼女いわく、特にヨーロッパの言語には英語圏に比べるとオノマトペが少ないとのこと。
さらに、天井の明かりを指差して〝このライトの状態を無理やりオノマトペで言ってみて?〟と聞くと彼女はうーむと必死で絞り出すように〝Glin Glin Glin…(グリングリングリン…)??〟と答えました。〝日本だとピカピカ、キラキラ、チカチカって言うかも〟と秒で伝えたら驚いてましたね。音を単語にする発想がないとのことで、難しそうでした。自分にとっても興味深いエピソードの1つで、よく覚えています。
ダンス教えたりしないけど、普通に日常で使える
鋭い方ならお気づきかもしれません。
伝えたいことと伝わりやすい言葉?これ、外国人相手じゃなくても普通にすることだよねって。
ダンス別に教えないけど、他のことでもそうだよねって。その通り!さっすが〜
伝えたいことをイメージして、相手にとって伝わりやすいキーワードを準備することは、相手がいる以上、言語の壁があろうがなかろうが大事な作業です。
準備したキーワードを使うタイミングがなくても問題なしです◎
あなたをそっと支えてくれるお守りみたいなものと思ってください。味方がいると思うだけでちょっとだけ積極的になれたり、苦手な場も前向きになれるかもしれません。
ぜひやってみてくださいね。
まとめ
英語が苦手なあなたへ
外国人と仕事をする際に、下の3つの準備をしていきましょう。
ノリ・パッション・キーワード
まず元気、受け入れ態勢。そして、言葉がなくても伝える熱意。それと受け取ってもらいやすい言葉です。
▶︎キーワードの準備はこれをします
ピックアップ:こちらが伝えたいことをイメージする
チョイス:相手の受け取りやすさと想像して言葉を選ぶ
準備をすることは、相手を立場に立って想像することにつながります。言語の壁があろうがなかろうが大事なことです。
OPC®︎自身、このいい習慣が身につきますように!と思って続けていきたいと思います。
いかがでしたか。
皆さんに役立つことは少しでもあったら嬉しいです◎